地学部 長瀞巡検

2012.06.25

 地学部は24日、「日本地質学発祥の地」と言われる埼玉県秩父郡長瀞に行ってきました。主な目的は、ポットホール(甌穴)を計測するためです。ポットホールとは、くぼみにはさまった石が長い間激しい流水の力で回転し、川底などに穴をあけたもののことです。長瀞には日本一大きいと言われているポットホールのほか、親鼻橋のたもとなどに見事なポットホールが見られます。これらを計測し、形成当時の流速や流路などがわかればと考えているのですが、はじめたばかりなのでまだまだ苦戦中です。考察を深めてから、改めて訪れたいと思います。
 また、長瀞は、地下深いところで高い圧力を受け、元の岩石の性質が変わった変成岩というものがたくさん見られ、その結晶片岩の割れやすい方向に沿って荒川による浸食がすすみ、岩石段丘となった「岩畳」など、見どころがたくさんあります。参加した6名は、それらに触れ、充実した1日を過ごすことができたようです。
                                 地学部顧問

ポットホールの深さを測定する



美しいピンク色の「紅簾石片岩」は「乙女石」とも呼ばれ、長瀞を形づくる結晶片岩の中でもとくに有名

「岩畳」の上を歩く

川原のレキは、増水時に激しい水流に押されることよって、みな同じ方向に傾いている。これをインブリケーションという

蛇紋岩、石墨片岩、チャート、石灰岩…川原でいろんな種類の石を拾った

見事な景色のなか集合写真