地学部 鬼怒川河川敷でのイルカ化石の発掘
2012.05.02
以前,本校地学部に所属する高校1年生の濱田幸典君が鬼怒川河川敷でイルカの化石を発見したと伝えました。今回,彼のつながりから栃木県立博物館の協力を得て,博物館のボランティアの方々と一緒にイルカの化石周辺を掘り,イルカの化石を採掘することになりました。掘り始めると,周辺からイルカの下あごの骨をはじめ,色々な体の部位が出始めました。さらに,作業を進めると,どうも4体のイルカの化石が埋まっていると考えられる化石が得られました。日帰りなので,それ以上はできませんでしたが,哺乳類の化石を採掘するという,とても貴重な経験をさせていただきました。その他にも,魚や植物の化石,哺乳類とみられる骨が出て,楽しい一日を過ごすことができました。今後,今回取りだした化石の余計な部分をきれいに削ぎ落とすクリーニングを考えています。地学部としてももう少し関われればと思います。ご協力いただいた方々には感謝申し上げます。
よければ,記事をご覧ください。
http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001204300003
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/top/news/20120429/773322
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tochigi/news/20120430-OYT8T00090.htm
地学部顧問
現地で栃木県立博物館の学芸員からクジラの化石発掘の説明を聞く部員
高1の濱田君が見つけたイルカの化石の一部。わかりますか?水中で良く見つけたなと思います。
水の流れをせき止め,作業をしやすくするため,土嚢を運ぶ部員。フィールドサイエンスは,知識だけではできません。
露出した地層を見ながら,イルカの化石の説明を聞きました。これもわかりますか?手の左下あたりに,イルカの下顎の骨があります。水がなくなっても難しいので,発見の偉大さがわかります。
イルカの化石を掘り出すため,作業を始める部員。時間をかけて,化石の周りを丁寧に掘り下げていき,化石を発掘しました。
作業をしているうちに,イルカの色々な部位の化石を発掘。学術的にもとても貴重なものです。
イルカの耳の骨の化石です。これは種類を決める上で,鍵となる部位の化石です。初めて見ました。
みんなで掘り下げた化石を最後は,石膏で固めて,一気にはぎ取ります。
イルカの歯の化石です。いくつかきれいな状態のものが見つかりました。
一緒に出てきたサメの歯の化石。こんなにギザギザした部分がはっきり残っているのには感動です。
最後に記念写真です。お疲れさま。クリーニングも頑張りましょう。