インフルエンザ流行 今季は早まる兆し
2007.11.20
インフルエンザについては各地の病院で定点観測していて,罹った患者さんの数をカウントし,流行予測をしているそうです。その結果として「今季は早まる兆し」であることが報道されています。
海城でもインフルエンザによる学級閉鎖が毎年のようにあります。学校保健法第13条による措置ですが,できれば学級閉鎖にはしたくありません。生徒が元気に学校で活動しているのが一番ですから・・・
しかし,流行が予想される場合には予防のために規則正しい生活やワクチン接種を検討するべきです。特にインフルエンザの予防接種は、効果が表れるまで二週間ほどかかるといわれているので、早めの接種が必要となります。
海城では10月31日付けで保健部から予防接種のお知らせを配布しましたが,11月15日・16日の両日,あわせて200名以上の生徒が予防接種を受けたようです。
オセルタミビル(商品名タミフル)は,インフルエンザの治療薬として知られており,新種のインフルエンザの流行に備えて各国で備蓄が進められています。特に日本では,一般のインフルエンザ患者に多く使われていますが,おもに小児における異常行動の副作用が報告されていて,タミフルの中枢における作用が原因として疑われているようです。今は10代の児童生徒への使用は制限されていますが,厚生労働省からの10月24日の発表では,中外製薬に指示した動物実験では,タミフルと異常行動を関連付けるデータは今のところないとする中間報告が出ていました。
この辺がよく判らないのですが・・・
2007年12月号の現代化学という科学誌に,ワシントン大学の和泉先生による論文(Neurosci.Lett.,426,54(2007))の要旨が掲載されていました。それによれば,タミフルとその代謝生成物のセルタミブルカルボキシラート(OCB)が,中枢神経に対して作用を持つことを明らかにしましたという記事が出ていました。
ともあれ,近年では最も早い段階での「インフルエンザ流行の兆し」という報道ですので,生徒だけでなく,家族全員で予防接種を含め,自分で予防を考えたいものですね。
<教頭 茂木 雅之>