音楽室リノベーションプロジェクト

2024.10.09

  • KSプロジェクト
  • 技術科
  • 美術科
  • 音楽科

2023年から2024年夏にかけて、「KAIJO DESIGN TEAM」は、音楽室のリノベーションに挑戦しました。このプロジェクトは、生徒たちが主体となって進められ、30年近く使用されてきた音楽室を新しく生まれ変わらせるという、大きな目標を掲げた取り組みでした。

※「KAIJO DESIGN TEAM」は、本校が設置する教科横断型の特別講座「KSプロジェクト」で技術科・美術科の教員によって2022年秋に開設され、現在中1から高2まで31名が在籍している。

設立理念は、「デザインを通して、学校に新たな価値を創造すること」

本物の問題解決の場を作り上げ、生徒主体でプロジェクトが進行される。

これまでも海城公式グッズの制作、オープンキャンパスに関連するポスター等の制作など多くのデザインを手掛けている。

KAIJO DESIGN TEAM定例会
月一でそれぞれの進捗状況の報告やコンペを生徒進行で実施

 

【過去の記事はこちら】

2024.04.16 KAIJO DESIGN TEAM活動レポート

2023.06.07 KAIJO DESIGN TEAM 東急歌舞伎町タワー見学

 

 

プロジェクトの始まり

プロジェクトの背景には、音楽室の設備が現代のニーズに対応できず、音響や使い勝手に問題があるという課題がありました。生徒たちはこの問題に取り組み、音楽科の齋藤先生にニーズ調査を行うなどして、音楽室を「歌いたくなる空間」に変えるというコンセプトを立てました。リノベーションを通じて、ただ設備を新しくするだけでなく、生徒自らが考え、設計し、実行することで、実践的な学びの場を提供することも重要な目的でした。

また、2023年に実施した東急歌舞伎町タワーの見学を経て、このプロジェクトに取り組んだことで、最先端の空間デザインを本物から学ぶことができ、より洗練されたプランの提案に近づきました。

リノベーション前の音楽室

 

設計とプレゼンテーション

プロジェクトに参加した生徒たちは、3DCADなどのデジタルツールを駆使し、音楽室のデザインを考案。3つのチームに分かれてそれぞれの理想とする音楽室のプランを提案しました。2024年3月には、学校関係者に向けて自分たちのデザインをプレゼンテーションし、細部に至るまで工夫を凝らした提案を行いました。

班内で仲間と議論し、3Dデータを編集する様子

 

プロフェッショナルとの協働

プロジェクトの最終段階では、学校事務や施工業者と協力しながら、予算や施工の現実性を考慮してプランを調整しました。生徒たちは壁や天井、床などのデザインや素材選びにも積極的に関わり、最終的に「歌いたくなる空間」を実現する音楽室が完成しました。

最終調整で班の垣根を越え、学校事務・施工業者と理想のプランを検討

 

実際の教室のイメージに近づけるため、プロの意見を聴きながら色を当てて検証

 

プロジェクトの成果

新しい音楽室は、これまでとは全く異なる、明るく開放的な空間に生まれ変わりました。このプロジェクトを通じて、生徒たちは教室内の学びだけでは得られない、実際の問題に取り組む経験を積みました。デザイン力や問題解決能力、協働作業を通じたコミュニケーションスキルなど、多くの実践的なスキルを伸ばすことができました。

特に、リノベーションの完了後、生徒たちは自分たちの手で空間を作り上げたという達成感が残ったはずです。この経験は、彼らの今後の学びや活動に対する自信につながり、さらなる成長を促すきっかけとなるでしょう。

KAIJO DESIGN TEAMの生徒たちは、この成功体験を糧に、今後もさまざまなプロジェクトに挑戦していく予定です。学校全体に新しい価値を生み出し続ける彼らの活躍に、ますます期待が高まります。

完成した音楽室(前方より)

 

完成した音楽室(後方より)

 

以下、オープンキャンパスで掲示した本プロジェクトの概要説明パネル