• KSプロジェクト 「ボルネオ探究スタディツアー」参加報告

KSプロジェクト 「ボルネオ探究スタディツアー」参加報告

2024.04.01

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コロナ禍前に実施していたボルネオ島スタディツアーが今春より再開をし、3月21日〜29日、マレーシア サバ州へ15名の生徒とOB5名を連れてスタディツアーに行ってきました。コロナ禍の間はこうしたスタディツアーができませんでしたが、KSプロジェクトとして、オンラインでの探究学習で環境保全や生物多様性についてなどボルネオに関する学びを続けており、今回ようやくスタディツアーへに参加をすることができました。参加した生徒はそれぞれに感じたこと学んだことがあるようです。

「実物を見る」この学びはシンプルでありながらもとても本質的な学びであり、こうした体験が彼らを大きく成長させてくれるものだと考えています。

 

・1日目 キャノピーウォーク
熱帯多雨林の30mのところにある吊り橋を歩きながら、熱帯多雨林の林冠(キャノピー)の観察をしました。中にはこの林冠を突き抜ける突出木や着生植物があり、熱帯雨林の多様な階層性を学ぶ事ができました。

キャノピーウォークの様子

 

フタバガキ科の突出木

 

キナバル山が綺麗に見られました。

 

 

・2日目 キナバタンガン川でのリバークルーズ

舟に乗って生物の観察をしました。キナバタンガン川の生物の多様さを実感しました。

 

写真はテングザル。この他にもカニクイザルやシルバーリーフモンキーなども観察できました。

 

写真はルリノドハチクイ。この他にもカワセミなど様々な小鳥が観察できました。

 

写真はキタカササギサイチョウ。この他にもオナガサイチョウやツノサイチョウも観察できました。

 

スンダエンビコウ。世界的に個体数が少ないと言われています。

 

宿舎での様子。灯りに虫が飛んでくればすぐに観察を行います。

 

 

 

・3日目 ジャングルウォークとゾウの保護施設、アブラヤシプランテーションの見学

ジャングルウォークを行い、熱帯多雨林林床の生物の観察を行いました。

 

 

ミズオオトカゲが林床をのしのしと歩いていました。

 

ピンポン球くらいの大きさのある熱帯タマヤスデ。

 

とても小さいピグミーリスが見られました。

 

 

ゾウの保護施設では水を得るために井戸が掘られています。その井戸掘りを手伝いました。

 

アブラヤシプランテーションの見学を行いました。アブラヤシプランテーションの拡大により多くの熱帯多雨林が失われています。

 

夜には野生のボルネオゾウに会うことができました!

 

・4日目 植物観察とライトトラップによる昆虫の観察

ラフレシアを見ることができました。

 

ウツボカズラも見る事ができました。

 

スティーブン博士による標本の説明(英語)。

 

ライトトラップの様子。多くの昆虫が集まっていました。

 

モーレンカンプオオカブトなど様々な魅力的な昆虫を観察する事ができました。こうした昆虫を観察できるのも森があるおかげです。

 

・5日目 コタキナバルのマングローブ林の観察

マングローブ林の観察の様子。

 

KKウエットランドセンターの方々と祈念撮影

 

 

・6日目 サピ島でのシュノーケリング

サピ島のビーチで珊瑚礁とそこにいる生物の観察をしました。

 

綺麗な海で魚もたくさん見られました。

 

・7日目 ロッカウィ動物園での動物の保全についての学習

背景は保護されたゾウ。どうしてここで保護されているのかについて学びました。

 

参加した生徒の感想

高校1年生 渡邉君

僕はもともと鳥などの生き物が好きで、スタディーツアーに行ったら熱帯地域の生き物がたくさん見られる!と思い、今までそれだけの単純な感情でオンライン探究学習から参加してきました。
しかしいざ現地に行ってみると日本との違いはもちろん生き物だけでなく、他民族・他宗教が混ざり合った独特の文化や、コタキナバルの街の匂い、行く先それぞれで出会う人の優しさなどとてつもなくたくさんのことに衝撃を受け、それを全身で感じました。
また同時にボルネオ島の自然環境の面でもオンラインで学んできたこともほんの一部に過ぎないということをとても実感しました。バスで何時間も走る中途切れることなく続くプランテーション農園、そしてそのすぐそばには、アブラヤシ栽培を生活の糧として暮らしている現地の人々の家など日本でいくら知ろうとしても知ることのできない多くの光景を見ました。
僕はこのような多くのことを感じ、目にし、帰国して3日以上経とうとした今でも一日中サバ州やボルネオ島のことを考え、図鑑を眺めています。まだ終わったばかりですが、このツアーは僕の人生の中でとても大きな経験となると思います。将来自分がどのような道に進むとしても、このツアーで感じたことを忘れずに、大切にしたいです。