中学1年安全ワークショップ 第3回

2024.01.23

  • 2023年度入学
  • 体験学習

安全ワークショップは、安全・防犯の専門家、演出家、俳優といった方々を講師としてお招きし、「カイテケーション」(「互いに快適な場をつくるためのコミュニケーション」を示した造語)について体験的に学び、考えるためのプログラムです。中学1年で各学期に1回ずつ実施しており、今回がその3回目になります。

今回のワークショップには、同じく1年生の時に「安全ワークショップ」を受けた中学3年生の有志が、アシスタントとして参加しました。活動をする中で、3年生が先輩としてアドバイスをしたり一緒に考えたりしてくれたことは、1年生にとって貴重な体験で、これまで以上に「カイテケーション」について考える良いきっかけとなったように思います。

以下、活動の様子です。

(前に立っているのは中学3年生です。講師の方々と一緒にプログラムを実施してくれました)

(プロの方々による、通学路であるトラブルに遭遇するというシチュエーションの演劇を観ます)

(後半では中学1年生にも、自分たちが通学路でトラブルに遭遇したらどうするかを即興で演じてもらいました。中学3年生も参加してくれました)

生徒の感想も抜粋して掲載します。

*****

今までの自分なら、今回のような場面では「誰か他の人が助けてくれるだろう」と思い黙って見過ごしていたかもしれないが、周囲の人が全員そのような考え方でいると、誰も困っている人を助けないのではないかと思った。困っている人を偶然見かけたときに適切な助けができることはとても大事なことだと思う。そのようなときに自分が行動できるために、まず学校生活の中で困っている人を助ける経験を積んでいきたい。

道端であのようなトラブルに遭うことはあんまりないだろうと思うけれど、災害時などにも近くの人同士で助け合わないといけないと考えると、今回の体験は他人事ではないようにも感じた。

自分では思いもよらなかったことが相手にとっての不安要素になったり、親切心から大人数で対応することが、相手やその周りの人からすると誤解や恐怖を感じさせてしまったりするなど、人との接し方には難しさがあると思いました。他人はもちろん友達でもどのように感じているのか自分には100%正確にはわからないので、「大丈夫だろう」という思い込みで一方的なコミュニケーションを取らないように気をつけていきたいと思いました。また、行動力というのは小さなことを実行できることの積み重ねだと感じました。

快適に人と接するために、どう「行動力」を生かすのか、ちょっと珍しいケースも含めて、よく考える機会になりました。中3の先輩たちも演劇に付き合ってくださり、意見が止まった時にもフォローして盛り上げてくれたりして、すごく助かりました。

*****

通学路で困っている人に手を差し伸べられるような「行動力」、近くのクラスメイトと協力し一人では手に負えないトラブルでもなんとか乗り越えようとする「瞬発力」、相手の立場や心情も考えて安心・安全に他者と関わろうとする「コミュニケーション能力」。そういった力の重要性を中学1年の生徒たちはあらためて感じていたように思います。この体験を実際の生活の中でも生かして、「カイテケーション」による安心・安全な学校での時間を皆が過ごせるといいと思っています。