中1 中村桂子先生講演会「どう生きるかを理科から考える ―人間は生きもの―」
2023.12.04
12月1日(金)6限道徳の授業において、生命誌研究館の名誉館長であり、海城学術顧問に就任いただいている中村桂子先生をお招きし講演会を開催しました。
あらかじめ、中1国語Aの授業で、中村先生の著書「科学者が人間であること」の一節を題材に議論してきました。今回、「どう生きるかを理科から考える ―人間は生きもの―」というテーマで、人間は生き物であり自然の一部だという、当たり前だけれど多くの人間が忘れてしまっているこのことを軸に、生命の進化や生態系のしくみをふまえながら、考え方を教えていただきました。
中村先生の熱量に圧倒されたあっという間の1時間。これからの中高6年間でどのようなことを心がけて学んでいくべきか、そして将来社会の一員としてどのように生きていくべきかについて、中1生たちは深く考えさせられたと思います。中村先生、本当にありがとうございました。(中1主任)
以下、中1生の振り返り、感想です。週末にFormsで回答してもらいました。
「アリを踏み潰すと40億年の歴史の一つを壊すことになるという話はかなり印象的だった。そもそも、人間は、生物の中でも特別な存在だと言うわけではなくて、あの扇形の図(注:生命誌絵巻)の中で、何十億年もの進化を経て生まれてきた生物の一つでしかないということが、自然の生き物の一員として人間を見る理由になっていた。(中略)どんな時もとまではいかないけれど、自然のことを無視しないで、リラックスして、日々勉強とスマホだけではない生活の工夫もできたらいいなと思った。」
「中村先生のお話の中で人間の活動は人間自身の心と体にも害を及ぼすというようなお話があった。国語の授業でやった中村先生の文章にもこの社会は生き物として生きることを基盤にできていないという内容があったが、今回のお話で環境問題を解決するということは人間の生き方を変えるということになると繋がった(もちろん、文章にあったように人間の考え方を内側から変えていく必要があるが)。だから環境問題について学ぶ時などには、これは社会の基盤を変えていくことにもつながるかもしれないと、自分がより意欲的に学べるようにしたいと思った。」
「自分はあくまで、数ある生物の中の一つに過ぎず、自分が他の生物と共に共存するための知識、考え方を身につけるために学んでいるということを常に頭に入れておきたいと思いました。」
「想像力があるのは人間だけなんだということが一番心に残っています。国語の授業で「生き物として生きる」を読んで学んだことについて、より一層深い学びになったと実感しました。」