理科・地学 山陰方面巡検旅行
2023.08.02
7月31日から8月2日にかけて、理科・地学では、地学部を中心とした山陰方面地学巡検旅行を行いました。
地学部の高校2年生に企画・準備・運営を行ってもらったものです。全体を通しての巡検テーマのようなものが設定されていたわけではありませんでしたが、ユネスコ世界ジオパークのひとつである、「山陰海岸ジオパーク」をメインに見学し、スポットごとの事前学習や道中での説明もなるべく生徒中心に行ってもらいました。
いずれの日も大変暑い中での見学となり、熱中症等が心配されましたが、バスの運転手さんをはじめ、さまざまな方々のご協力のおかげで、参加した中1から高2まで32名の生徒全員が2泊3日の行程を無事に終えることができました。お世話になったみなさま、本当にありがとうございました。
1日目は、日本三景のひとつ、天橋立を歩いて渡り、その歩いてきた場所を傘松公園から眺め下ろしました。
砂州の地形について成り立ちを知ったり、砂州の両側の水を味見して異同について話したりしていました。
次に琴引浜鳴き砂文化館で鳴き砂について学び、それから実際に琴引浜にいき、鳴き砂の上を歩いてみました。鳴き砂というのは、その上を歩いたり、手で動かしたりするとキュッキュッと音が鳴る砂のことで、石英を多く含み、きれいに洗われたものが鳴るそうです。
宿泊施設で夕飯をとった後、希望者は近くの天文館を見学しました。
あいにくの曇り空ではありましたが、大きな屈折望遠鏡と反射望遠鏡、双眼鏡を見させていただき、時折顔を出す星を美しく見ることができました。
今回は遠方での実施で移動費が嵩んでしまうため、宿泊施設はなるべく低予算にしてほしい、という教員側からの指示に対し、生徒が見つけてくれたのが、ロッジ形式の宿でした。
自分たちでパスタを茹でて、持参したパスタソースをかけて2日目・3日目の朝食としました。
2日目には、世界の「地質遺産100選」に選出されている玄武洞公園と、玄武洞ミュージアムを訪れました。
迫力と自然の造形美を感じる柱状節理を前にしながら、ガイドの方による、丁寧でわかりやすい解説に生徒たちは聞き入っていました。
次に訪れたのは、神鍋山というスコリア丘で、2.2万年前に噴火した火山です。近畿地方では最も新しい火山だそうです。
この日最後に訪れたのは、八反の滝です。落差24mの滝と透明度の高い滝つぼに、炎天下を歩き疲れた体が癒されるようでした。
2日目の夜は、宿泊施設の前で全員で星空観察をしました。雲も出ていたので、すべての星が見られたわけではありませんが、北斗七星やカシオペア座、夏の大三角、うしかい座のアルクトゥルスや、さそり座のアンタレスなどをみることができました。人工衛星に驚きの声を上げる生徒もいました。
最終日は、鳥取砂丘に行きました。はじめに鳥取大学乾燥地研究センターで、乾燥地についてさまざまな側面からの説明をしていただきました。
鳥取砂丘では、砂丘の中の「オアシス」に足を入れたり、標高47mの「馬の背」にのぼり、青空の下で日本海を一望しました。
昼食後、姫路駅から復路の新幹線に乗車しました。
3日間お疲れさまでした。