俳優でワークショップファシリテーターのすずきこーたさんを講師にお迎えし、全３回で実施した「聞き書きワークショップ」。今回は３回目のワークショップを実施した日の放課後に、２クラス合同で実施した発表会の様子をご報告します。

３回のワークショップでは、初めて出会う大人の方にお話をうかがい、そのお話を元にグループごとに短い演劇の作品を創りました。３回目のワークショップの最後にクラスの中で発表会を行い、もう１回発表する場として、放課後に発表会を実施しました。自分のクラスの中だけではなく、他のクラスの生徒や保護者の方に向けて作品を発表したり、他のクラスの作品を見たりすることで、生徒たちの中に新たな「気づき」が生まれたように思います。

発表会の中で生徒たちの表現に大きな拍手が起こったり大きな笑い声が起こったりすることがありました。観客が拍手をしたり笑ったりするのは、生徒たちの表現が伝わったからです。そして生徒たちは、そうやって表現が伝わり反応してもらったことを喜んでいたように思います。「伝わることの喜び」は、今後生徒たちが表現に向かう際の大きな糧になるように思います。

人々の同質性が高かったかつての日本社会と比べて、グローバル化が進み価値観が多様化した現代社会は「伝え合う」ことが難しくなったと言われます。ただ、そういった時代だからこそ、伝わった時の喜びや分かりあえた時の喜びはより大きなものになると思います。これからも様々な機会を通して「伝わることの喜び」を経験し、その喜びを糧に、表現する力、コミュニケーションの力を伸ばしていって欲しいと願っています。

最後になりましたが、３回のワークショップを担当して下さったすずきこーたさん、お忙しい中お話して下さったゲストの方々に、厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございました。