全校生徒による災害訓練実施

2023.05.12

  • 学校行事

新型コロナの感染対策もあって、しばらく実施できなかった「災害避難訓練」を、昨年に引き続き5月10()6時間目終了直前に、新宿消防署員の同席のもとで実施しました。

今回は、震度6強の非常に強い地震が授業時間内に起こったという想定のもとで、各学年での点呼や具体的な避難のやり方などについての「型」を、生徒に体感してもらうことを大きな目的にしました。もちろん実際に災害が起こった場合には、その状況に合わせた臨機応変の指示と動きが要請されます。しかし、そうした「型」破れの動きができるようになるには、まずは、本校における基本的な避難の「型」を身につけておくことが肝要です。つい先日、石川県能登地方の震度6強の地震が起こったこともあり、生徒たちは緊張感をもって取り組んでいました。 

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具体的な実施状況については、以下の通りです。 

1,6時間目授業終了5分前、緊急放送で、災害訓練の開始を連絡。今回想定した災害の規模と状況を全校生徒に説明し、「災害時の基本行動マニュアル」に沿って、行動するように指示。

<災害訓練スタート> 

2,緊急放送終了後、「緊急地震警報」を流す。手順通りに前後のドアを開けて避難路を確保する「型」を確認。地震発生のカウントダウン。大地震発生。 

3,10秒後、第1回目の緊急放送。 大型地震が発生したことを全校へ報告。余震への注意と校舎や避難経路の状況を確認するまで、その場に待機。まずは各自の安全を確保した上で、互いに周りの状況を確認し、各クラスでは代表者が点呼して人数を確認し、授業担当者に報告。今後の状況に応じた緊急放送を聞き逃さないように、私語は絶対にしないことを指示。 

4,その時間に職員本部室に居合わせた教員と、地震直後に本部室への直行が可能だった緊急災害対策本部員、災害対策委員の教員が、手分けして各号館校舎の避難路の確認を行い、各号館からの安全を確認。各号館にいる授業担当者は廊下に出て、事前に決まっている優先順位に基づいて、各階の避難終了の確認と、下の階に避難開始を伝達する担当者を決定(各階避難終了方式)。 

5,第2回目の緊急放送。2次被害を避けるために、避難路では焦らずに、落ち着いて行動するように指示。現時点で全号館からの前庭とグラウンドまでの避難路の安全が確認されたことを告げ、教室以外の場所にいた生徒への避難開始を指示。保健室が、緊急救助治療スペースを、前庭とグラウンドに設定。合わせてAEDと救急対応グッズを設置。次に2号館、5号館、4号館からの避難開始を指示。1号館にいる中1の生徒の前庭への避難開始。サイエンスセンターにいた中1以外の生徒は前庭避難後、実験助手と教職員が協力してグラウンドへ誘導。中1の各クラス代表者が、学年の教員に点呼報告。学年主任から「前庭・点呼統括者」に報告。その結果を教職員の連絡係が、グラウンドの災害対策本部に報告。その後、中1の生徒がグラウンドへ移動。 

6,教室以外の場所、4号館・5号館・2号館、アリーナから,グラウンドへ避難した各クラスの人数をクラス代表者が確認し、各学年主任に報告。本日登校している全生徒の人数と欠席人数、安全確認を災害対策本部が確認(避難開始22分後)。 

7,新宿消防署地域防災担当官から、今回の災害訓点の講評と、先日の石川県能登地方で起こった地震についての特徴と留意点に関して説明。 

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昨年度に引き続き実施した「災害避難訓練」でしたが、生徒たちの前向きに取り組む姿勢と全教職員の協力で、全体的には整然と実施されたという印象を持ちました。 

今回の災害訓練の様子を見守っていた新宿消防署の地域防災担当官からは、2000人という多数の生徒たちが大変静かに、臨場感を持って落ち着いて行動していたこと。そして、前もって決められている『基本行動マニュアル』に沿って、1人1人が自分の頭で確認しながら行動していたことについて、特に感銘を受けたとのコメントをいただきました。 

今回の訓練を踏まえて、次につなげる課題を探るために、昨年同様、教職員と生徒代表者によるアンケート調査を実施・分析し、改めて全校の生徒・教職員に報告したいと考えています。         

(海城学園 災害対策委員会)