• 地学部 日本地球惑星科学連合大会で優秀賞 & 東京都公園協会賞最優秀賞を受賞

地学部 日本地球惑星科学連合大会で優秀賞 & 東京都公園協会賞最優秀賞を受賞

2021.07.15

  • 2016年度入学
  • 地学部
  • 理科

地球惑星科学関連の学会が一手に集まる日本地球惑星科学連合(JpGU)2021年大会の中で、「高校生によるポスター発表」が6月6日にオンラインで行われました。

本校地学部からは、高校2年の青山空弥君、高校1年の下河邊太智君らが参加し、青山君・下河邊君の発表は見事に優秀賞を受賞しました。この賞は、77件の研究発表の中で、最優秀賞1件に次ぐ3件に与えられるものです。

発表タイトルは「新宿区立おとめ山公園における湧出量の変動メカニズムの推定 」というもので、本校地学部がこれまで継続して行ってきた「おとめ山湧水」に関する研究活動を、さらに進展させ、成果を示したものです。

高校生によるポスター発表の結果(外部サイト):JpGU2021_HSposter_0630.pdf

以下、青山君のコメントです。

「僕たちの研究は「湧出量はいかにして変動するのか」についてです。湧水といっても様々な所から流れてきた水が混ざり合ってますから、一概に定義することはできませんが、地下水位の変動や周辺の地質から、僅かながら「地下で何が起きているのか」を推定することができました。地下水や湧水の面白い点は「見えない」ことにあると思います。本研究の結論も答え合わせをすることはできません。しかし、であるからこそ様々な視点のデータを用いて理論を立てる作業は非常に楽しいものでした。様々な場所でデータをとり、それを処理していくには後輩に大いに助けてもらいました。そして、考えた理論は先輩に様々な意見とアドバイスを頂き、後輩と試行錯誤をしながら何とか導くことができました。研究関わった全ての方に感謝しつつ、また後輩には頑張って欲しいと願っています。」

写真右から青山君、下河邊君(おとめ山公園にて。写真撮影の時だけ一瞬マスクを外しました。)

青山君はさらに、東京都公園協会が主催する「第56回東京都公園協会賞」にも応募しました。この賞は、「東京を緑豊かな都市にするため、「緑と水」の普及啓発に参加協力した市民(個人または団体)から、技術・論文・実施記録および報告・ボランティア活動の4部門に分けて作品を公募し、優れたものを表彰するもの」(東京都公園協会のHPより引用)で、青山君は、≪実施記録及び報告部門≫から、おとめ山公園での活動を報告しました。その結果、 大学生や一般の方々も含めた多数の応募の中、見事に最優秀賞を受賞しました。

第56回東京都公園協会賞の結果(外部サイト):bosyu_56_03.pdf (tokyo-park.or.jp)

以下、本人のコメントです。

「東京都公園協会賞では長きにわたる調査・研究活動とその結果を近隣の方や行政に共有した点を評価していただきました。特に、地域の方にはお祭りに出展者側として呼んでいただいたり、普段の観測の際に声を掛けていただくなど、本当によくして頂いています。地学部では理科系の研究が取り上げられることが多いですが、今回こうして社会的な面から評価して頂いたことは非常に嬉しいです。湧水は人との関わりが非常に大切ですから、今後はさらに、地域とその湧水の為に、地学部としてどういうことができるのかを考えていきたいです。」

ご自宅の井戸に測定器を置かせていただいている方、おとめ山公園を管理されている方をはじめ、たくさんの地域住民の方々のご理解とご協力なくしては、これらの活動は決して成立しえないものです。この場を借りて、ご協力いただいている皆様に、心よりお礼申し上げます。