競技かるた部活動報告〜その64〜
2019.07.26
先週末に滋賀県近江神宮にて行われた高校選手権(かるた甲子園)のご報告をいたします。
7/19(金)、組み合わせ抽選会と開会式が行われました。
今回の団体戦には46都道府県から61校が参加しており、予選を含む全参加校は386校と、過去最多となりました。
抽選の結果、海城高校はEブロックとなりました。Eブロックは、宮崎西高校(宮崎)、東京農大第二高校(群馬)、大館鳳鳴高校(秋田)、長野高校(長野)、米沢商業高校(山形)、星野高校(埼玉)、海城高校(東京)、龍谷大附属平安高校(京都)の8校です。海城の初戦の相手は龍谷大附属平安高校と決まりました。
実はこのEブロック、関係者の間で「一番の激戦区」と言われた予選リーグで、昨年高総文で優勝している埼玉県の代表である星野高校、関東の強豪校であり、普段から交流も深い農大ニ高と同じリーグで戦うことになってしまいました。奇しくも関東勢が固まってしまったリーグでもあり、関東大会でも互いに顔なじみの選手達と相見えることになります。海城チームはこの日、遅くまでミーティングを行い、翌日の対戦に備えて策を練りました。
7/20(土)、いよいよ団体戦の始まりです。
海城は一回戦、全国の舞台に緊張で硬くなりながらも、龍谷大平安高校に4ー1で勝利、好調なスタートを切りました。
そして二回戦、星野高校との対戦です。星野高校の主将はかるた界では「S級」と呼ばれる、A級大会で優勝経験もある超A級選手、海城としては、この選手を凌ぎつつ、残り四人の実力伯仲の相手からなんとか三勝を上げたいところでした。
オーダーが開かれ、星野の主将に当たったのは高3中山雄貴。この対戦が、いっときは中山がリードする場面もあったほどの熱戦を繰り広げ、試合は、高3山城颯太郎を中心に声を掛け合いながらの息を飲むシーソーゲームとなりました。
海城のA級選手は不動の主将である高3林峻平と、「爆速」と渾名される高2今村太一。この二人で二勝を挙げて、B級の山城と高2橋本匠の二人であと一勝をもぎ取る、というのが海城のシナリオだったのですが、中盤から一転ペースが崩れ、二勝は取ったものの残念ながらあと一勝がならず、二回戦敗退となりました。
また、今年の結果は東京都の暁星高校が優勝、準優勝に筑紫女子学園(福岡)、三位東大寺高校(奈良)、四位筑紫丘高校(福岡)となりました。福岡県から二校の入賞校が出たこともさることながら、ベスト4が昨年とは総入れ替えになっていることからも、今年の混戦の様子が伺えます。その中で、圧倒的な実力を見せつけ王者を奪還した暁星高校に、改めて敬意を表します。
7/21(日)は個人戦です。2400名を超える参加者がいるとあって、級や組ごとに、実に12会場に分かれての試合となります。海城生も散り散りに、それぞれが自分の試合に向かいました。
結果は、高1山里匠がC級四位入賞、そして昨日の団体戦での活躍も目覚しかった高3中山雄貴がB級優勝してA級四段に昇段となり、引退試合で有終の美を飾りました。
今回のかるた甲子園、昨年の団体戦四位という輝かしい成績に対し、二回戦敗退という結果はもちろん満足とは言えません。しかし、高3の四人はそれぞれに「自分のかるた」を後輩に示してくれ、その真摯な姿勢は成績以上に大きなものとなって今後のかるた部に残りました。高3は引退しますが、次を担う高2部員は現在9名、高1部員も今年に入って大幅に増え、部員数は過去最多です。東京に帰り、先輩が思考錯誤しながら創ってきた「海城イズム」を引き継いで、さらに強いかるた部にしていってほしいと思います。
応援してくださった皆様、遠く近江まではるばる駆けつけてサポートしてくださったり、快く送り出してくださった保護者、OBの皆様に心より感謝申し上げます。
また、主将の林は佐賀県で行われる高総文にも東京都代表として出場いたします。どうか再びの応援を宜しくお願い致します。