高校模擬国連国際大会訪問記第4日目
2018.05.12
本日もニューヨークからお伝えします。前回のご報告で国連本部で中満泉さんからお話を伺ったことをお伝えしました。その際にNHKの取材が入ったのですが、日本時間の5月11日午前9時からの番組で放映されました。報道では北朝鮮の非核化に向けて中満国連事務次長から次のような発言があったとの切り口でわずか1分程度でしたが昨日の訪問の映像が使用されました。時間的にもご覧になれなかった方がほとんどだと思います。以下のURLからご覧いただけますので、ご関心のある方はどうぞ。ニュースという性質上このURLが今後ずっと有効であるとは限りませんので、その点はどうかご了解下さい。ニュースのソースになるような場面に居合わせることができたことを光栄に思います。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180511/k10011434611000.html?utm_int=news_contents_news-main_002
さて、いよいよ高校模擬国連国際大会が本日より始まりました。生徒諸君が宿泊しているホテルの16の会議室を議場に見立てて、世界各地から集まった700名近い高校生がWHOなど国連の機関ごとに異なる議題について議論をしました。日本から派遣されている6校の生徒諸君は全員ウルグアイ大使として各議場に散らばります。海城高校2年山田健人君はUNIDO (United Nations Industrial Development Organization「国際連合工業開発機関」)という組織の会議に参加し、「開発途上国におけるバイオ燃料の持続可能な生産」というテーマで議論をしました。テーマはあらかじめ決まっていたのですが、どの国の高校生がどの国の大使をするかは会議が始まるまで分かりません。UNIDOの会議には最終的に27国を背負った高校生大使が集合しました。
大使は自分が担当する国の国益を損ねないようにしつつ、世界全体にとって最大限プラスになるためにはどうしたらよいかを議論します。当然国によってバイオ燃料の必要性は異なるため、温度差が出ます。どの国の大使が出てくるか事前に分からないということは、どの国が出てきても交渉を有利に進められるように事前のリサーチを綿密にしなければならないことを意味します。
本校山田君は会議が始まる前から会議室に集まった大使に自己紹介を積極的にしながら人間関係を築こうと努力していました。会議が始まった後は終始会議をリードする立場で積極的に発言しておりました。国際大会では公式討議、非公式討議すべて英語で行うのですが、見事に英語を操り交渉を進めていました。1日目を終えた所で、先進国を中心にしたグループと途上国を中心にしたグループが2つでき、ウルグアイ大使である山田君は途上国グループを事実上統率する立場となっており、先進国グループと明日どのような交渉を展開するか楽しみです。今日はこれまでの綿密な準備と積極姿勢が光った一日でした。明日も健闘を期待します。(グローバル教育部)
議場風景(正面の4名がフロント、議長団です)
公式スピーチ風景(もちろん英語です)
非公式討議(ここも英語です。これが日本での会議と大きく異なる所です。この場面でもリーダー的役割を果たしていました。)