理科 地学 最近現れた巨大な肉眼黒点の観察
2014.10.28
10月17日に出現した巨大な黒点群が大きさを増し,木星サイズにまで成長しているというニュースを天文関係のMLで知りました.いつも太陽や黒点の観察は,中学3年の3学期に扱っていますが,観測条件の良かった10月25日に授業のあった中1・中3の生徒には,急遽,授業内容を変更し,本校前庭にて太陽観察を行いました.残念ながら授業のなかったクラスには,プリントを配布して,放課後の観察を呼びかけました.放課後は,地学部の協力も得て,望遠鏡などを出しっぱなしにし,観察や写真撮影を続け,中には,ずっと観察を続ける生徒や部活帰りに立ち寄って観察していく生徒がいました.
時間的制約の多い現在の学校教育制度では,普段は資料や写真を利用して説明や魅力を語るものの,なかなか興味を持ってもらうことが難しいのが本音です.今回は,授業中に現在進行中の天文現象が見せられるということで,普段より興味を持った生徒も多かったと思います.地学では,生の天文現象を見せることが興味や関心を伸ばしたり,理解を深めたりするのに有効かつ最善です.一般市民も含めて,このような観察が地域に整備された博物館で可能であるといったような社会教育の機能も含め,柔軟な教育体制が整うと良いと思います.
望遠鏡で反射板に投影した太陽像を見る生徒.
授業時の観察の様子.太陽グラスも利用して,肉眼でも確認してもらいました.
反射板に投影した太陽像.黒点が点として投影されています(クリックで拡大).
Hαフィルターの太陽望遠鏡を観察する生徒.
反射板に投影した太陽像の拡大写真.中央やや右下に話題の大きな黒点が見えます(クリックで拡大).