生物部「野生生物への恩返しシンポジウムを実施」
2017.08.05
昨年、ボルネオスタディツアーに参加した生物部を中心とする生徒達が、新宿山吹高校の科学研究部と共同主催でボルネオの熱多雨林と私たちのかかわりを考えるシンポジウムを企画しました。7月30日に新宿山吹高校で開催され、企画者を含めると120名を超える方々が参加してくださいました。
ボルネオスタディツアー後、生徒達がボルネオの野生生物のため、何か行動ができないかを考え、行動の一つとして、本シンポジウムを企画しました。ボルネオ保全トラストジャパンと連携をし、旭山動物園の坂東園長をはじめ、サラヤ株式会社取締役の方との連絡も生徒主体で行いました。シンポジウムを広報するチラシはFSC認証紙を使うなど、自分達で熱帯雨林の事を考えて企画を行いました。
坂東園長の基調講演の後、高校生と教員、坂東園長、サラヤ株式会社の代島取締役、ボルネオ保全トラストの青木事務局長が登壇し、「私たちにできる行動とは?」について、ディスカッションをしました。ディスカッションのファシリテーターは海城高校1年の黒田峻平君が務めてくれました。様々な立場での議論があり、興味深い一方で考えさせられる議論となりました。
シンポジウムを行うに辺り、生徒達がどんどん成長する様子を見ることができました。シンポジウムを終わった後の彼らを見ていると、自信に満ちあふれているようでした。環境問題に関する行動はこれで終わりではありません。これからも彼らの行動に期待したいです。(生物部顧問)
海城チームで記念撮影!
開会挨拶は海城高校1年の黒田峻平君が務めました。
以下、黒田君の今回のシンポジウムの企画意図です。
私の「行動」としてのシンポジウム 黒田峻平
昨年、私はボルネオ島スタディツアーに参加し、現地で素晴らしい生物多様性を感じてきました。
元々ボルネオに興味があったわけではありませんが、友人や先生が、ボルネオ島を一つの視点として生物多様性を考える活動を見ていて、段々と興味が湧き始めたのです。現地で感じた世界は、想像していた以上に、素晴らしいものでした。それと同時に、重い現実を突きつけました。アブラヤシのプランテーションによって、熱帯雨林に危機が迫っています。私が感じたその危機や、ボルネオ保全トラスト・ジャパン(BCTJ)が行っている活動を、多くの人に知って欲しいと強く感じ、本シンポジウムを企画した次第です。
地球上の様々な場所で、生物多様性に危機が迫っています。本シンポジウムでは、私が見た熱帯雨林の素晴らしさを感じていただくと同時に、ボルネオでの現状を一つの切り口に、生物多様性の危機を知り、一人ひとりに何ができるのかを考えていただくきっかけにしていただけると幸いです。