中学1年地学 富士山巡検

2013.10.30

 台風一過で晴天に恵まれた27日(日)、中学1年生の希望者51名は富士山周辺への巡検を行いました。「巡検」という言葉は一般にはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、実際に現場へ行き、自分の目で事物を見て回るというくらいの意味です。中学1年の地学では2学期に火山について扱っており、例えば、スコリアや火山弾といった火山噴出物や成層火山の地形など、授業で学んだばかりのことを近くで見て、感じることで、学習効果も一層高まったことと思います。特に今回は、先日世界文化遺産に登録されたばかりの富士山が題材でもあったので、生徒の興味・関心の高さがうかがえました。
 願わくは、今回の巡検1回だけではなく、実際に自分の目で見て確かめてみるという姿勢をこれから先も持ち続けてほしいと思います。また、後日巡検の内容をまとめる機会を設けます。そちらも積極的に取り組んでほしいと思います。                       (地学科教員)
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行きのバスの車窓から見えた富士山。河口湖ICに到着する間際です。
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STOP1は山梨県立富士ビジターセンター。ここではまず館内の展示を簡単にまとめたあと、火山弾や溶岩樹型がどのような形をしているか、どれくらいの大きさなのか、表面はどのような感じになっているのかに着目してスケッチをとりました。また、溶岩樹型などがどのように形成されたのかについても説明を書きとめました。
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同じくSTOP1。ビジターセンターの屋上から見える富士山の外形をスケッチしました。
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STOP2は忍野八海と呼ばれる富士山の湧水群です。ここでもはじめに富士山の外形をスケッチしました。紅葉もきれいです。
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同じくSTOP2。この辺は昔「宇津湖」というと呼ばれる湖だったものが、今から約1200年前の富士山の爆発で流れ出した溶岩流によって2つに分断され、山中湖と忍野湖に分かれました。忍野湖は干上がったものの富士山の伏流水の湧出口が残り、それが忍野八海となりました。日曜日とあって多くの観光客でにぎわっていました。
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同じくSTOP2。湧水の温度を測定してみると12.5度でした。1年を通してだいたいこれぐらいの温度で安定しています。手を入れてみて温度を体感した人もいましたが、簡単なことでもとにかく自分でやってみるというのは大切なことです。
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STOP3は御殿場口の新五合目です。「五合目」とはいうものの、標高は1440mと低いです。バスでのぼりました。ここには1707年の宝永噴火の際に噴出したスコリアが厚く堆積しています。
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同じくSTOP3。新五合目で昼食です。残念ながら富士山は一部雲に覆われてしまっていますが、左に盛り上がった宝永山がわかるでしょうか。
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STOP4は富士山御胎内清宏園です。「小腸部」や「肋骨部」などと、人体の内部に見立てた「御胎内」と呼ばれる溶岩隧道の中を歩いてみました。ここは溶岩樹型と溶岩トンネルが組み合わさってできたと考えられています。
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同じくSTOP4。内部は狭く、歩くのも大変ですが、2回3回と巡っていた生徒もいました。
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STOP5は樹空の森です。園内にある溶岩樹型を観察しました。また、ここではおみやげを購入する時間も設けました。
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同じくSTOP5。樹空の森からも富士山をスケッチする予定でしたが、ごらんの通り雲に覆われてしまい断念。
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最後のSTOP6は御殿場市印野にある桜公園です。宝永噴火の際に噴出した火山灰層がはぎ取り標本として展示されており、これを観察しました。1707年11月23日に起こった噴火の噴出物の変化を時系列に沿って読み取ることができます。この後高速に乗って帰途につきました。お疲れ様でした。