新築工事 進捗報告(2月15日)
2021.02.16
2月15日現在の工事報告をさせて頂きます。
現在の工事状況としては、柱と梁の耐火被覆工事が終盤に差し掛かり、外壁工事、内装工事、設備工事などが同時並行で進んでいる状況です。
そのような状況の中、先週末に大きな変化がありましたので本日はそちらのご報告をいたします。
じゃーーん、屋外階段が設置されました!
いかがですか、この存在感。
あれっ? 今、誰か「へぇー」って言いました?
いやいや待ってください、この階段、実はちょっとカッコいいんで話を聞いてください。
どこがカッコいいかと言うと、2つポイントがあります。
まず1つ目。
溶融亜鉛メッキ&リン酸処理って言う特殊な加工がされて、重厚で独特な仕上げになっているんです。
それが分かる写真がこちら。
表面が高級感のある濃い灰色で、そこに何かの結晶のような、花びらのような模様になっているのが分かりますか?
これがそうなんです。
この階段は鉄でできているのですが、サビや腐食から守るために亜鉛のメッキ処理(高温で溶かした亜鉛に鉄を浸して皮膜を作る)が施されています。
「メッキ」と言うと、身近なものだと水道の蛇口などのクロムメッキが代表的ですが、これもその一種です。
この模様はそれによってできるものなのですが、ただメッキ処理だけだと銀色の少し安っぽいギラギラした感じの仕上がりになってしまいます。
でもそのギラつきを無くそうと単純に塗装するのでは、剥がれた塗装の塗り直しなどメンテナンスが発生します。
そこで久米設計さんは考えてくださいました!
ギラつき防止して、かつこの何とも言えない落ち着いた雰囲気の色を塗装ではない方法で作り出すことを。
それが「リン酸処理」と言う特殊な処理です。(リン酸の詳細は、皆さんのお近くの化学の先生に聞いてください。)
実に建物のデザインと調和のとれた重厚な仕上がりで、しかもメンテナンスフリーときています。
久米設計さん、グッジョブです。
続いて2つ目。
宙に浮く踊り場。
まだ仮の支持材があるので分かりにくいのですが、踊り場部分に柱が無いのが分かりますか?
これ、この後に柱が立てられるのではなく、完成型でも柱のない宙に浮いたような踊り場になるんです。
なかなかスタイリッシュじゃないですか?
これは「トラス階段」って言うんだそうです。
どこがトラスになっているかと言うと、こんな感じです。
きっちり三角形にはなっていませんが、ピンクの線のように3つのトラスで形成されているんです。(トラスの詳細は、お近くの物理の先生に聞いてください。)
階段の左側が建物の梁と柱と接合されて、そちら側で支えることで踊り場側に柱がなくても大丈夫な作りになっているんだそうです。
ちなみに接合部分はこんな感じです。
いやー、出来上がりが実に楽しみです!
それとこの階段ですが、なんと先週の金曜日の1日だけで組み上がっているんです。
凄い早技ですね。
それもそのはず、基本的には全て工場で製作して、現場ではそれを組み立てるだけでいいようにしてくれているんだそうです。
実に合理的ですね。
クレーンで運び込んでいる写真がこちらです。
あまり大きすぎても運べないので、1フロア分を3つのパーツに分けて、それをつなぎ合わせて組み立てているんだそうです。
ちなみにこの階段はこんな感じで屋上にもつながっています。
もちろんこの後に手摺りも取り付けられますのでご安心を。
いかがでしたか?
ちょっとカッコいい階段だって分かって頂けたのではないでしょうか。
本当に出来上がりが楽しみですね。
と言うことで、今回は取り急ぎ屋外階段のみレポートさせて頂きました。
次回は、外壁工事と耐火被覆工事の状況をお伝えしたいと思っておりますので、お楽しみに。
工事関係者の皆様、引き続きどうぞ宜しくお願いいたします。