新築工事 進捗報告(4月3日)
2021.04.05
皆さん、いよいよ建物完成まで3ヶ月を切りました。
予定された工程どおりに工事が進んでいるだけなのですが、まるでラストスパートに入ったかのようなもの凄い早さで出来上がっていっています。
タイムリーな報告を既に諦めた筆者ですが、本日もどうかお付き合いください。
では、まずはこちらから。
壁を見つめる警備の飯田さん…
ではなく、奥に見えていますが1Fの外壁にタイルが貼られ始めました。
飯田さん、いつも生徒たちの安全を確保してくださってありがとうございます!
まずはパースで場所をチェック。
大量のキットカットにも見えますが、これが新理科館1F周りの外壁となるタイルです。
とても落ち着いた雰囲気のいい色ですね。
出来上がりが楽しみです。
ちなみにこれ、専用の接着剤で貼り付けているんですよ。
接着剤って言われると「そんなので大丈夫なの?」って思うかもしれませんが、超強力なんで大丈夫です。
続いては、ずっとご紹介ができていなかった地下にいってみましょう。
まずはこちら。
これは「受水槽(じゅすいそう)」と呼ばれる飲み水やトイレの洗浄水など、建物で使う水を貯めておく水槽です。
なかなかの存在感ですね。
ちなみにこの水槽は新理科館だけではなく2号館と体育館もまかなうようになります。
続いてはこちら。
こちらは電気室です。
キュービクルと言われる電気の大元の設備があります。
キュービクルの1つの扉を開けるとこんなものが入っていました。
もう少し寄ってみましょう。
紙には「低圧電灯盤No.2 TR」って書いてありますね。
TRとは「トランス(変圧器)」です。
この装置で電力会社から送られてくる6600ボルトの電力を各部屋のコンセントの100ボルトまで変圧するんです。
巻き数が違う2つのコイルを使うあれです。
物理を勉強してきた生徒のみんなは分かりますよね。
分からない方は、お近くの物理の先生に聞いてください。
それと緑の線が見えていますが覚えていますか?
あの時のあれです。
そう。基礎工事を行う前に地面にぶっ刺して準備していたあれです。
「アース」です。
ようやくここでアース君のストーリーが回収されました。
めでたしめでたし。
続いてはこちら。
これは消火ポンプです。
手前にマンホールも見えていますが、この下がコンクリートの水槽になっていて常に水を貯めておきます。
先ほどの受水槽はステンレス製でした。
こちらはコンクリート製。
こちらは飲むための水ではないのでコンクリートの水槽でOK。
このポンプは、万が一、火災が発生した時にホースを取り出して放水を行う「消火栓」まで水を圧送するためのものなんです。
「消火栓」はどの校舎にも廊下に設置されているので、生徒のみんなも是非気にしてみてください。
何年かに1度、君たちが間違って(?)ボタンを押しちゃうベルがついているあれです💢
廊下の上を見上げるとこんな感じになっています。
これは電気などのケーブルを敷設するためのラックです。
三段になっていますね。
地下の最後はこちら。
これは「だめ穴」を塞いでいるところです。
ちゃんと鉄筋も入れてコンクリートを打設するのですが、この程度の穴であれば、わざわざ型枠を下から支えるようなことはせず、こうやって上から吊るんだそうです。
んー、これ考えた方、実に頭がいいですね。
ところで「だめ穴」って覚えていますか?
これです。
詳しくは基礎工事の時の過去レポをご覧頂きたいのですが、基礎部分の型枠を最後に取り出すための穴でした。
コンクリートが固まったら、この小さな穴から潜って、電気も空調もない中、型枠や支持材を解体して取り出してくださる人がいると言いました。
こちらが解体して取り出された部材です。
そして、それを行なってくださったのがこのお方。
桜井さんです。
ピットの中はもちろん換気扇はありませんし、雨水などに含まれる有機物の腐敗や菌類の発生で酸素が消費されてしまい酸欠状態になることがあるんです。
知らずに入って事故が起きてしまうこともあるほどです。
桜井さんはちゃんと酸素の濃度を測りご自身の安全を確保しながら作業を行なっていらっしゃいました。
さすがプロですね。
桜井さん、お礼が遅くなり失礼しました。
その節は本当にありがとうございました!!
地上に戻って、その他もざっとご報告いたします。
屋上では型枠が外されて綺麗な斜めラインのコンクリート壁が出来上がっていました。
同じく屋上。
何やらコンクリート基礎の足元が黒く塗られていました。
これは屋上防水工事の最初の工程です。
屋上はこんな感じで全面がコンクリートです。
コンクリートはそれ自体も水を浸透させてしまいますが、経年でヒビなどが入るとそこから雨が建物の内部に浸入してしまいます。
そこで屋上には防水が施されます。
その様子はまた改めて。
続いても屋上。
こちらはエレベーター工事の様子です。
新理科館では屋上にもエレベーターが着床します。
屋上以外の乗り場はこんな感じ。
エレベーター乗り場の雰囲気ができてきましたね。
エレベーターシャフトの中を覗いて見上げるとこんな感じ。
足場が組まれて中で作業ができるようになっていました。
ちなみに足場が組まれる前はこんな感じ。
ここもきっちりオシャレな塗装が施されていました。
こだわりますねぇ久米設計さん。
お次はこれ。
何やらとっても長いものが。
これは防火防煙用のシートシャッターです。長さは9mくらいあります。
こんな感じで天井に取り付けられます。
ちなみにこちらはシート状のものではなくスチールのシャッターです。
どちらも役割は同じです。
万が一、火災が発生した時に、感知器と連動してこのシャッターが自動で降りてきます。
下のパースの斜線部分のようにこのシャッターが吹き抜け部分と廊下とを区画してくれます。
火災においては火ももちろん恐いのですが、それよりももっと恐ろしいのは「煙」です。
このシャッターが吹き抜けから煙が広がってしまうことを防いでくれるんです。
次はこちら。
外壁の内側にピンクの断熱材が吹き付けられ、さらにその内側には内装の壁を作るための下地が組まれています。
そして壁だけではなく、天井の工事も始まっていました。
あっと言う間に内装工事も終わってしまいそうです。
レポートが追いつきません…
細かな所まで丁寧に仕上げを行なってくださっている左官職人の方々。
またこんなシーンも見かけました。
これは役目を終えたリフターをクレーンで下ろしている所です。
クレーン車って大活躍ですね。
そして最後はこちら。
戸田建設さんが誇る若手のお二人。
お二人で黙々と現場内の整理をされている様子を目にし、思わずだまって後ろから写真を撮らせて頂きました。
工事の工程管理や品質の管理がもちろんメインの仕事でいらっしゃると思いますが、一度に多くの工事会社さんやその職人さんたちが同時に働いている中、少しでも現場内が働きやすくなるように、また安全に作業ができるように、きっと場内の整理を行なっていたのだと思います。
細やかな所まで本当にありがとうございます!
と言うことで、今回のレポートは以上です。
今回もお付き合い頂きありがとうございました。